あなたはクリーニングした洋服と一緒に付いてくるハンガーをどうしてますか?
丈夫なものではないので、自宅でコートやジャケットをかけておくと型崩れしてしまいます。
クリーニングハンガーはいらないからと言ってたたみ仕上げにしてもらうと別料金がかかったり。
自分で購入するとハンガーって高いものなんですが。。
自宅で再利用しても、全部が必要ではなくどんどんクローゼットや押し入れにたまってきます。
あっさりごみに出そうとすると、自治体によって捨て方が違い、確認して捨てないとダメですし。
それが一番エコですし、おすすめします。
クリーニングハンガーの取り扱いについて、クリーニング受付16年の私が解説します。
【クリーニングハンガー】再利用か返却ならどっち?
クリーニング屋の受付としては、捨てるくらいならご返却を望んでいます。
ごみとして捨てるのはやはりもったいないしエコでないから。
再利用できるのなら、遠慮なく使ってください。
「洗濯物干すのに使ってるよ」と言われるお客様もたくさんいらっしゃいます。
家族が多い家や施設などではやはりハンガーはたくさん必要ですから。
従って、再利用してもらっても良いし、不要な場合は環境保護の観点からも返却してもらうと助かります。
クリーニングハンガーは最低限の梱包用
あなたはクリーニング屋のハンガーってかなりたくさんの種類があるって知ってますか?
いつも使用しているハンガーだけでなく、ワイシャツ用・スカート用・子供用・ネクタイ用・デラックス仕上げ用。
デラックス仕上げ用のハンガー以外は、外袋と同じで工場から店舗までの間に汚れ・しわなどの事故が起こらないようにつけている臨時のものです。
だから、持ち帰ってそのまま使うと、型崩れするんです。
クリーニング屋もなるべく型崩れしない様にハンガーにスポンジをつけたり、肩を大きくするためにボール紙をつけたりします。
けれどもスポンジもボール紙も劣化するので、そのままかけておくのはおすすめできません。
再利用されるなら洗濯ものを干すときなどの一時的な利用をおすすめします。
クリーニングハンガーを返却する場合
「ハンガーを持ってこようと思ったけど、クリーニングに出す洋服が多くて忘れた」とか「買い物帰りに取りに来たから、ハンガー忘れた」とおっしゃって下さるお客様も多いです。
確かに数本のハンガーならかさも低くて、クリーニングにだす洋服と一緒に店舗に返却できます。
けれども、衣替えした後のようにたくさんのあまりハンガーが出た時はそういうわけにもいきません。
わざわざハンガー返却のためだけに来ていただくのは気が引けます。
天気が良い日に散歩がてら持ってきていただけるとありがたいですね。
クリーニングハンガーは、必ず返却しないといけないものではないので、不要なら何かのついでに返却すればよいのです。
クリーニングハンガーのリサイクルにはコストがかかる
石油価格が上がったというニュースが流れると、ハンガーを返却してくれる方が増えます。
ハンガーも安くないですから。
けれども、ハンガーと一口に言っても洋服屋さんのもあれば、クリーニング屋によっても違います。
似ているのも多いので、どれが自分が利用しているクリーニング屋のかわからないことも。
だから、クリーニング工場では、回収したハンガーを使えるハンガーと変形したハンガーとに仕分けし、その際に他社製のもわけます。
そして変形したものと一緒にプラスチック回収業者に引き取ってもらうのです。
さらに工場で再利用するハンガーも工場内で洗浄殺菌します。
その工程はすべて機械ではなく人間が行ってます。
無料の回収に人件費がかかるというのは皮肉な話ですよね。
クリーニング業者は、その社会的な責任から、返却されたクリーニングハンガーをコストをかけてでもリサイクルしているのです。
クリーニングハンガーを受け取る派
あなたがクリーニングに洋服を出すと、必ずハンガーにかけてあります。
せっかくパリッとプレスされても、くちゃくちゃに運ばれてきたら元も子もありません。
クリーニング店で、洋服を綺麗にかけてもらっているハンガーをいらないとは言いづらいですよね。
とりあえず受け取ることでしょう。
受け取ったハンガーはどうすればよいでしょうか。
再利用なら捨てないのでエコ
「使えばエコ」の言葉通り、自宅で再利用すればいいのです。
昔ながらの針金のハンガーは、折り曲げて掃除や部屋の飾りに使うことができます。
実際、プラスチックハンガーはいらないけど、針金ハンガーが欲しいとリクエストされるお客様もいらっしゃるのです。
なので私も見つけたらお店でキープしたりもしています。
プラスチックハンガーも形こそ変えられれませんが、同じようにやはり狭いところの掃除に使えます。
洗濯物を干しやすい
もともと洋服をかけるように作られているので、やはり洗濯物を干すのにもってこいです。
ただ、しっかり挟めないので洗濯ばさみやすべらない工夫が必要ですが。
ハンガーごと洗濯物を取り入れるのならば、一気にがさっと取り込めます。
同じ形なので、便利ですよね。
形が同じなのでクローゼットも統一感あり
同じ大きさや形なので、クローゼットを開けた時にきれいに見えます。
色も同じハンガーに全てかけられてるのですから。
ハンガーを数本重ねて太くしてジャケットやコートをかければ、かさばる上着用のハンガーも使わなくて済みます。
婦人物のパンツやスカートは、服についているループをハンガーの凹み部分に引っ掛ければ同じハンガーで大丈夫。
洗濯物やクローゼットにクリーニングハンガーなんて!と思うかもしれませんが、工夫次第できれいに利用できますよね。
クリーニングハンガー返却派
自宅で滑らないハンガーをはじめ、自分好みのハンガーを使っているなら、クリーニングハンガーはただ邪魔になるだけです。
クリーニング屋によっては小さめのハンガーを使っているところもあり、受け取っても再利用しにくいこともよくあります。
極端なところ、すべてたたみ仕上げにしてもらいたい、とあなたは思うかもしれません。
しかしカウンターでたたみ仕上げを頼むと、ほとんどのクリーニング屋でハンガーがついてないのに料金がアップします。
基本プレスの際にマネキンやハンガーに下げて伸ばしたまま仕上げるので、ハンガー仕上げならそのままですが、たたみ仕上げならたたみ直さないといけないんです。
丁寧に仕上げてもらうほど高額になります。
なのでたたみ直すとそれだけ人間の手が必要になるのでハンガー代より人件費のほうが高くつくので、仕方ないんです。
カウンターで自分で外して返すのはマナー違反と感じるなら、自宅ですぐに外して返すようにしましょう。
なんといってもエコ
クリーニングハンガーをもらわなくても料金は安くなりません。
けれども資源という面からみると、返却する方がエコです。
クリーニングハンガーを返却してしまって、同じようなハンガーを購入することもないですが、いらないハンガーは返却しましょう。
ごみとして捨てるには本当にもったいないです。
クリーニング屋によってはお得なサービスあり
クリーニング屋によりますが、何本かまとめて返却すると割引券やクリーニングポイントを付与するところもあります。
多いところでは次回使える20%OFFチケットと交換するところもあります。
プレゼントの有無にかかわらず返却して欲しいですが、やはりお得になると聞くと返却する気になりますよね。
他人の使ったハンガーは嫌
クリーニングハンガーは再利用しています。
ですのであなたがもらったハンガーが何回も使用されたものかもしれません。
もちろん再利用のハンガーは、回収した後洗浄殺菌してあります。
けれどもきれい好きの方には、抵抗があるようです。
自分の洋服は自分のハンガーにかけたいのであれば、迷わず返却しましょう。
クリーニングハンガーの再利用と返却まとめ
クリーニングハンガーは再利用するか返却した方が地球にやさしく、資源のためにもよいですね。
ただハンガーを断ってもクリーニング代が安くなることはありません。
最後に記事の内容をまとめておきます。
- クリーニング受付の私の意見
- 最低限の梱包としてのハンガー
- 不要なハンガーは散歩がてら返却して
- 正直なところリサイクルは大変
- クリーニングハンガーを再利用派
- 再利用なら捨てないのでエコ
- 洗濯物を干しやすい
- 形が同じなのでクローゼットも統一感あり
- クリーニングハンガー返却派
- なんといってもエコ
- クリーニング屋によってはお得なサービスあり
- 他人の使ったハンガーは嫌
クリーニングに出した洋服が事故にあわないようにするためだけに使用している
自宅でいらなくなったハンガーは手が空いた時に店に返却する
一言でリサイクルと言っても、思っているより手間がかかる
自宅で掃除用具などとして使うとエコ。特に針金ハンガーはリメイクしやすい
あらゆる洋服を吊り下げられる工夫がしてある
同じ店のハンガーならば、色も形も同じなので揃えるときれいに見える
捨ててしまうとごみになるが、返却するとリサイクルできる
クリーニング屋によるが、サービスチケットやスタンプをもらえる
どのような他人が使用したかわからないので、大事な洋服をかけておきたくない
私は受付という立場上、お客様のことも工場のことも理解できます。
私自身は、再利用できず余ってきたハンガーは工場に返却しています。
そして、お客様が持ってこられたハンガーが他店のハンガーとわかっていても、やはり一緒に工場にそのまま返却しています。
プラスチックの資源ごみとして引き取ってもらっているのを知っているからですが。
ハンガーがいらないから持って帰りたくないお客様については、洋服をお渡しする際に”ざくっとですが”と言ってハンガーを外して大まかにたたんで袋に入れさせてもらってます。
そうすれば、別にたたみ料金がかかることもありません。
これからもレジ袋は有料化であり、無駄な包装をしないエコな社会が当たり前になっていきます。
クリーニングハンガーは再利用でも返却でも大切に使用していきたいものです。
なお、宅配クリーニングの場合は、ダンボールに洗濯物がたたまれて返却されるのが通例です。
ハンガーのことを考えたくない場合は、利用すると良いでしょう。
宅配クリーニングは、「喪主24時」さんのブログ記事をご参考にどうぞ☟
参考記事:喪服におすすめの宅配クリーニング店5選|メリットデメリットも解説