犬のしつけ

犬がインターホンや来客に吠える理由と対策を解説【打つ手は6つ】

飼い犬がインターホンが鳴ると吠え続けて困っているんだけど、なぜそんなに吠えるのかしら?

来客があると犬が吠えてうるさいんだが、どんな対策をしたらいいのかな?

飼い犬がインターホンの音に吠え続けると、ほとほと困ってしまいますよね。
来客にも気を使ってしまいますし。

インターホンや来客に吠える犬は興奮していて、やめさせるのが難しいんですよ。

そこで本記事では、犬が来客やインターホンに吠える理由と対策を解説します!
効果が期待できる打つ手を6つご紹介しますので、あなたの愛犬に合った方法を試してみてくださいね。

現役獣医師の私がお届けします。

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なお、犬のしつけに関する教材は、【2021年最新】犬のしつけ教材を徹底解説【比較表あり】をご覧ください。

犬がインターホンや来客に吠える理由

犬がインターホンや来客に吠えるのは、人から見ればただの問題行動ですが、犬にとってはきちんとした理由があります。

よく観察するとインターホンが鳴ったとき、犬が何に反応して吠えているのかがわかります。

何に反応しているのかによって取れる対策も変わってくるので、まずは犬が吠えるポイントを確認しましょう。

インターホンの音を警戒している

こちらのワンちゃんのように、インターホンの音が鳴ったらすぐに吠え出すパターンです☟

理由は以下のようなものがあります。

  • インターホンの音が来客のサインと学習して、警戒している
  • インターホンの音そのものを怖がっている

インターホンの音は大きく響くように作られているので、犬にとっては耳障りで嫌な音です。
吠えているうちに鳴り止むので、吠えたら音が止まると学習してしまうのです。

飼い主の動きに敏感になっている

このパターンは注意深く見ると、インターホンの音に犬が吠えているわけではありません。
インターホンが鳴ったあと、飼い主が移動する動きに犬が反応して吠えている場合があります。

  • 飼い主の、誰だろうという表情や雰囲気
  • 飼い主の急な動き(立ち上がる、玄関に向かって歩く)

犬は飼い主の様子をよく観察しています。
飼い主が、誰が来たのだろう、と疑問を持っていると犬もそれに敏感に反応します。

また、座っていたのに立ち上がる、など急な動きに驚いて吠えることもあります。

分離不安の傾向がある犬は、飼い主が玄関に移動して見えなくなることに不安を感じて吠えることも多いです。

人が好きではしゃいでいる

あなたの飼い犬が「人が好きでかまって欲しい性格」の場合、自分に注目を集めるために来客に吠えていることがあります。

犬はしゃべれないので、以下のような気持ちを伝えるために吠えて伝えているのです。

  • こっちを見て!
  • なでて欲しい
  • 早く遊んでほしい

吠える以外にも「来客にしっぽを振って飛びついていく」行動も人が好きで、大喜びしているとみてよいでしょう。

怖がりで威嚇している

人に慣れない性格の犬は、お客さんを自分のテリトリーに入ってきた侵入者だと認識しています。
侵入者を追い返すために吠えて威嚇しているのです。

郵便やガス検針などは犬が吠えているうちに帰ってしまうので、犬は侵入者を追い返せたと認識します。
これを繰り返し、お客さんに吠えるのは正しい行動だと強化されてしまうのです。

怖がって威嚇している場合でもしっぽを振っていることはよくあります。
しっぽを振っていても、以下のような行動がみられたら威嚇していると思ってください。

  • 客に近づかず遠巻きに吠える
  • いつもより吠え声が低い
  • 唸り声を出す

人好きではしゃぐ犬と見分けは簡単なので、よく観察してみましょう。

インターホンや来客に吠える犬への対策6選

インターホンや来客に吠えるのをやめさせるために、どういった方法が考えられるでしょうか。
気軽にできるものから時間のかかる訓練までいろいろあります。

私がふだんの診察を通して飼い主さんにアドバイスしていることや、上記YouTubeのドッグトレーナーさんのお話をもとにお伝えします。

インターホンの音に慣れさせる

インターホンの音そのものを嫌がって吠える犬には、インターホンの音が怖くないと教えましょう。
来客がないときに繰り返しインターホンを鳴らします。

インターホンを鳴らしたらすぐにオヤツを与えて、インターホンの音=いいことが起こる、と学習させます。
この時、以下のルールは絶対に守りましょう。

吠える前におやつを与える

吠えてからおやつを与えると、吠えたらおやつをもらえる、と勘違いしてしまうので注意しましょう。

インターホンが鳴ったらおやつを与えることを繰り返し、インターホンの音は怖くないと分かると吠えなくなっていきます。
それでもどうしても吠えてしまう、という場合、

  • インターホンの音を変える
  • お客さんに事前連絡してもらいインターホンを鳴らさない

などの応急処置でも対応は可能です。

犬への対応を統一する

インターホンの音で犬の警戒心が高まっている時に、飼い主が急に立ち上がったり、玄関に急ぐ動きを見せると犬は吠え始めます。
飼い主の慌ただしい様子をみて興奮している犬への声かけを誤ると、犬はますますヒートアップします。

飼い主が、『ダメダメ〜吠えないで』『もう、静かにしてよー』などオロオロしたり、困った様子を見せてしまうと犬は返って落ち着きを失います。

飼い主が犬に注意をしているつもりでも、犬は飼い主が一緒にはしゃいだり騒いだりしていると勘違いします。

犬に注意をする時は「毅然とした態度で短く叱る」ことがポイントです。

家族で叱る時の言葉を決めておきましょう。
『ダメ』『ノー』などの言葉が言いやすく、犬も理解しやすいです。

ゆったりした動きで、短く叱る、が効果的です。

インターホンで吠える時だけでなく、普段から叱る時の態度を統一しましょう

クレートを使う方法

クレートを使うのは犬のテリトリー意識を利用する方法で、今までの方法よりも根気がいるトレーニングです。

普段放し飼いの犬は、家全体が自分のテリトリーと思っています。
インターホンでお客さんが来ると分かると、広いテリトリーを全部守らなきゃ、と落ち着かなくなってしまうのです。

そんな犬は普段から以下のようなクレートを利用して、テリトリーを小さくしてあげましょう。
テリトリーが限られていると、そこだけ守ればいいので犬も落ち着きやすいです。

普段からクレートの中にお気に入りのおもちゃを入れたり、毛布を敷いたりして慣れさせましょう。
インターホンが鳴った時にこのクレートを利用して対応します。

  1. インターホンが鳴ったらクレートに入れる
  2. クレートに入ったらおやつを与える
  3. 来客が帰ったらクレートから出して褒める

この手順で来客中、クレートでおとなしく待つ練習をします。
クレートに入りたがらない場合、抱っこで入れるのもOKです。

最初は完全に入らなくても大丈夫、クレートに顔を突っ込むなど、少しでも入ったらおやつをあげて褒めましょう。

慣れてきたらクレートに完全にいれ、飼い主はクレートから離れて玄関に行くふりをしましょう。
最初は短い時間にし、徐々にクレートから離れる時間を長くしていきます。

クレート内で吠える場合は、コングなどおやつが出てくるおもちゃで気を紛らわせるといいでしょう☟

なお、クレートを置く場所が無い場合は、廊下をペットゲートで仕切って出入りできる場所を制限するのも有効ですよ☟

嫌な音を使う方法

インターホンの音に吠えたら罰を与え、吠えると悪いことが起こると学習させるやり方もあります。
どんな罰がいいかは色々な説があります。

  • 壁や机を叩く
  • 缶に石や小銭を入れて音を立てる
  • お酢を薄めたスプレーを吹きつける
  • 玄関マットをずらして犬のバランスを崩す

など私も色々聞いたことがあります。
罰は犬に怪我をさせることなく、飼い主のイメージを悪化させない方法を選ぶことが大切です。

私がお勧めするのは犬の嫌がる音を使う方法です。

音は犬に怪我させることなく、飼い主が積極的に犬に罰を与えているイメージを持ちにくいのです。

犬が嫌がる電子音やクラクションの音などなんでもいいのですが、よく響いて規則性のない音が使いやすいです。

無駄吠え対策用として販売されている、犬が嫌う超音波が出るグッズを利用するのも一つです☟

手近なものを使うなら、缶に石を入れたものは飼い主の手元でコントロールしやすく、音も響くのでお勧めです。

訓練のやり方を石の入った缶を例に説明します。

  1. 協力者にインターホンを鳴らしてもらう
  2. 犬が吠えたら『ダメ』と声かけし、すぐに缶を鳴らす
  3. 犬がハッとして吠えるのをやめたらおやつを与えてほめる

この3ステップを繰り返し、インターホンに吠えたら嫌いな音がする、と学習させるのです。

  • 声かけは犬の目を見て毅然とした態度で行う
  • 吠えるのをやめたら優しく接し缶は隠す

犬は正面から目を合わせると、威嚇されていると感じる動物です。
それを利用して吠える犬に、それはいけないことだと態度で示すのです。

吠えるのをやめたら、音の出る缶は隠します
そうでないと、吠えていないのに攻撃が続いていると犬が怯えてしまうからです。

飼い主が犬を叱るのがかわいそう、と思ってしまうと効果半減なので、叱るときの態度はメリハリをつけましょう。

それでも効果がないようなら、音、振動、電気で刺激する首輪を使うことも検討しましょう。
ワンブルは発売から20,000個以上売れている人気の首輪です☟

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おやつをあげて安心させる

怖がりな犬にはお客さんにおやつをあげてもらうのが有効です。
ただ、怖がって吠えている犬におやつをあげてもすぐに食べてくれるとは限りません。

慣れてないのに犬に近づくと噛まれる危険もあるので、いきなり手からおやつをあげるのは避けてください

遠巻きに吠えている犬には、まずおやつを近くに放ってあげます。

すぐに食べてくれないこともありますが、飛んできたおやつに関心がないわけではありません。
繰り返しおやつをあげて「お客さんが来るとおやつがもらえる」と犬が認識してくれたら大成功です。

この時、注意することがあります。

犬と真正面から目を合わせない

目を合わせると、犬は威嚇されていると感じて余計に怖がってしまいます。
顔をじっと見ないようにしましょう。

それとおやつ作戦は効果はあるのですが気をつけて欲しいことがあります。

吠えたらおやつをもらえるという図式を作らない

これは非常に大切です。
おやつをあげすぎてしまい、もらえるまで吠え続けるようになった」という相談はとても多いのです。

おやつはあくまで犬と打ち解けるきっかけで、黙らせるためにあげるのはよくありません
犬がある程度お客さんに慣れたら、「お座り」や「待て」の掛け声とおやつを併用するようにしましょう。

お客さんと一緒に家に入る

お客さんが家に入ってきた時、犬の緊張はピークに達します。
緊張感を少しでも和らげるため、お客さんに協力してもらえる場合は、家から少し離れた場所から一緒に歩いて家に入るのがいいでしょう。

お客さんに一番興奮する状態を家の外で終わらせる

お客さんに出会って高ぶる気持ちを、外にいる間に鎮めてもらうのです。

犬が来客に大喜びの場合は、外で思い切り可愛がってもらい、家に着くまでに犬に満足感を与えます。
警戒心の強い犬の場合、お客さんを外でお出迎えすることで、家に着くまでに緊張感を和らげることができますよ。

もちろん、外で出迎えても犬の興奮がゼロになることはないでしょう。
特に怖がりの犬の場合、一番緊張する出会いの場面を外で済ませることができたとしても、お客さんに心を許したりはしません。

ですが、家に着くまでに一緒に散歩したり、おやつをあげたりして少しでも距離を縮めることはできます。
犬は飼い主の感情に敏感なので、飼い主とお客さんが親しいと感じれば、犬もお客さんに慣れやすいです。

よく来る人であれば、何回か繰り返して少しずつお客さんへの警戒心を解いていきましょう。

家に向かう道中でできるだけ和やかな雰囲気を作って下さいね。

犬が来客に吠えて噛むときの対処法

犬が来客に吠える際、飛びついて手や足に噛み付くことがあります。
ここでは、犬が噛み付く理由とともに対策について解説します。

嬉しくて噛んでいる場合

人が好きで来客に大喜びの犬は、遊んで欲しさのあまりお客さんの手や足を噛むことがあります。
犬は甘噛みでじゃれているつもりですが、人は結構痛かったりします。
こんな時、対策は以下のようなものがあります。

毅然とした態度で「ダメ」と伝える

犬が甘噛みしていると、「こらこら~」「だめよ~」など声かけする人が多いですが、この対応はあまり効果がありません。
犬は人が反応してくれている、遊んでもらっていると勘違いしてしまいます。

犬に注意するときは低い声で「ダメ」と短く、毅然とした態度を貫きましょう
犬がハッとして噛むのをやめたら成功、褒めてあげてください。

お気に入りのおもちゃを与える

お気に入りのおもちゃを準備しておき、お客さんに飛びかかりそうならすぐにおもちゃを渡します

お客さんの手の代わりにおもちゃを噛んでもらうのです。

おもちゃが好きな犬にはとても有効な方法なので試してみてください。

怖がって噛んでいる場合

警戒心が強く怖がりな性格の犬は、自分を守るためにお客さんを噛んでしまいます。
相手を追い払うのが目的なので、噛む力も強くトラブルのもとになります。
この場合、

お客さんの安全を確保する

これが最優先です。
すぐに犬とお客さんを引き離しましょう。

恐怖心から噛む犬はある意味パニック状態なので、ダメと声をかけても抑制できないことがほとんどです。
犬を別室に連れて行くなど、お客さんと犬のいる空間を分けるのがどちらにとっても安全です。

怖がりな性格は子犬の頃の社会化不足が原因のことも多く、すぐに治りません。

お客さんへの配慮はもちろん、犬の気持ちに寄り添うことも大切ですよ。

犬がインターホンや来客に吠える理由と対策のまとめ

犬がインターホンや来客に吠えるのは、音や来客が犬の不安な気持ちを高めてしまうからです。
以下に取れる対策をまとめておきます。

インターホンや来客に吠える犬の対策
  • 吠える前にオヤツを与える
  • 吠える犬に『ダメ』と毅然と対処する
  • インターホンが鳴ったらクレートに入れる
  • インターホンに吠えたら嫌な音を鳴らし罰を与える
  • お客さんと外で落ち合い一緒に家に入る
  • お客さんにおやつをあげてもらい警戒心を下げる

インターホンや来客に吠える癖がついていると矯正には根気がいります。
しかし、うまくいけば落ち着いて来客を迎えることが出来るようになりますよ。

なお、犬のしつけ教材について、以下の記事で詳しく解説しています。
どうぞご参考になさってください☟

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獣医師として犬・猫を中心で診療に携わり16年目です。 今は子育てしながら診察をつづけています。 沖縄大好き・海大好きで夏はレジャーで忙しいです。 自己啓発や心理学、料理、編み物が大好きで、最近ではヨガやサーキットトレーニングに興味があります。
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