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【初心者向け】レザークラフトで「1本用ペンケース」の作り方を解説

愛用の万年筆を1本だけ入れられる本革のペンケースが欲しいなあ・・・他の筆記具と一緒に入れてしまうと、干渉して傷がついちゃうし。

首に掛けられるペンケースがあれば、バッグや筆箱から毎回取り出さなくてもいいから、便利なんだけどなあ。

1本用のペンケース、外出時にメモをする際も、さりげなくサッと使えて重宝しますし、オシャレに見えます。

いいペンを持ったら専用に1つは手に入れたいものですが、なかなか気に入ったものが見つからないことも多いです。

でもDIYのレザークラフトであれば大丈夫、自分が探し求めているペンケースを自分自身で作ることができます。

ここでは、レザークラフトで初心者でもお手軽に作れる「1本用のペンケース」の作り方をやさしく解説します。

プロの革職人にレザークラフトを習っている私が、作り方を画像付きでレクチャーします!

レザークラフト「1本用ペンケース」の道具と材料

牛革で「1本用ペンケース」を作ります。
製作時間は3時間程、先ずは製作に必要な材料と道具を準備しましょう。

【材料】

  • 牛革(厚さ:1mm程度)
  • 厚紙 または 工作用紙(型紙用)
  • ロウ引き糸
  • ハトメリング(ハトメ打ちの金具)

【道具】

  • カッター
  • 銀ペン
  • 渦型定規
  • 菱目打ち(4本目と2本目)
  • 木槌(菱目打ち用)
  • 縫い針(2本)
  • ステッチンググルーバー(ライン引き)
  • やすり
  • トコフィニッシュ(コバ磨き)
  • コーンスリッカー
  • ハトメポンチ
  • ハトメ打ち具

革は楽天やAmazonでカットレザーが売られてますので、お好きなものをご用意ください。

レザークラフト「1本用ペンケース」の作り方

型紙を作る

事前に厚紙(または工作用紙)で型紙を作ります。
・ペンケースの台座部分となるベースパーツ(左側):2枚
・被せ部分となるカバーパーツ       (右側):1枚
となります。

型紙を写して革を裁断する

型紙を作ったら、型紙を革の上に乗せ、銀ペンでなぞって型を写し、市販のカッターで裁断します。

革の接着

ペンケースのベースパーツ2枚それぞれの裏面に白ボンドを均一に塗って貼り合わせます。

2枚接着したところ。

両端の角を丸く切り落とす

渦型定規とカッターを使ってペンケースの角を丸く切り落とします。
写真では専用の工具で直径35mmの半円で上下両端を切り落としました。


上下両端を切り落としたところ。

カバーパーツもベースパーツと同様に切り落としておきます。
カバーパーツは台形状になっているので、革を少しペンが入った時のように立体的に起こしてからカットするのがコツです。

革を軽く濡らしてペンが入る形に成形する

革の可塑性(※)を利用し、霧吹きで革を軽く濡らして革にクセをつけてしまいます。
実際にペンのようなも形状のものを入れて立体的な形に成形しておきます。
※可塑性:水で濡らした革に力を加えて乾かすと、その形のまま固まる性質

ライン引き

縫い穴を開けるため、ステッチンググルーバー(または けがきコンパス)で、ぐるっと一周、ライン引きをします。
ライン引きをする時は、ステッチンググルーバーのガイドをコバにあてがいながらやると、コバと平行にラインが引けます。

革の接着

ペンケースのカバーパーツの縁に白ボンドを塗って立体的に貼り合わせます。

貼り合わせた後、ボンドが乾く前にペンが入ることを確認します。

縫い穴をあける

ライン引きしたガイドラインに沿って、菱目打ち(4mm間隔)と木槌で革に縫い穴をあけます。

曲線のところは2本目の菱目打ちを使います。

縫い穴を全部あけたところ。

縫い合わせ

レザークラフト用の手縫い針を2本用意し、糸の両端に針を付けます。
縫い糸は縫う箇所の約4倍の長さが必要です。
縫い糸の色はお好みの色で、今回はイエローのナイロン製の糸にしました。

「平縫い」と呼ばれる基本の縫い方で、表側と裏側からそれぞれ針を交差しながら縫い進めます。


1回で一周全部、縫ってしまいます。

縫い終わったところ。

ヤスリがけ

縫い合わせた部分のコバに段差や凸凹があるので、ヤスリを使って滑らかにします。

へり落とし

ヘリ落としで革の角を落とし、丸みをつけます。
へり落としの溝のすき間に革のヘリの角をあてて、力を入れすぎない程度に、一定の力で押し切るように落とします。

革の床面と口部分のコバを磨く

コバ(革の切り口・断面)にトコフィニッシュを塗り、コーンスリッカーを使ってコバが滑らかになるまで丁寧に磨きます。
ペンケースの口部分のコバにもトコフィニッシュを塗り、コーンスリッカーで磨きます。

<コバにトコフィニッシュを塗る>

<コーンスリッカーでコバを磨く>

首掛けのヒモを通す穴を空ける

ハトメパンチ(ハトメ抜き)でヒモを通す穴を開けます。
下にゴム板を敷いて作業します。
※穴の大きさはハトメの大きさに合わせてください。

ハトメ打ち用の穴を全部あけたところ。

ハトメ打ちをする

ハトメ打ち台の上にハトメリングを下側にして乗せ、内棒の先端をハトメリングの穴の中に差し込みます。

内棒を正しく差し込んだら、木槌を使ってコンコンと少しずつ打ち込んでください。

ハトメリングを打ち付け終わったところ。

レザークラフト「1本用ペンケース」の作り方まとめ

「1本用ペンケース」、これで完成です。
お好みのヒモをつけて首に掛けます。

自分でもちょっと作ってみたくなったでしょうか?
興味があれば是非トライしてみてください。

私はiPadでApple Pencilを使うようになり、このような1本用のペンケースが欲しくて製作しました。
作り終わってから早速使っております。

最後にポイントをまとめてみました。

「1本用ペンケース」の作り方 ポイント
  • 「1本用ペンケース」は、傷を付けたくない愛用のペンにオススメ
  • 作業にとりかかる前に、材料と道具は全て用意しておく(準備が8割)
  • とにかく最後まで作ってしまうことが大事(何度でもチャレンジできます)
  • わからないところがあれば、レザークラフトの教科書を見て確認する

自分の作りたいものが、自分好みに、自分の手で作れてしまう、自由度の高さがレザークラフトの魅力です。
なお、レザークラフトを基本から勉強されたい場合は、以下の本をご覧になってみてください☟

一般的なタイプのペンケースの作り方については、以下の記事をご覧になってください。

レザークラフトのペンケースが新鮮!作り方を初心者にもやさしく解説 ペンケースは毎日持ち歩くものだからこそ、使いやすく、気にいったものを使いたいですよね? レザークラフトであれば、自...
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多趣味です。SNSでも発信中。 料理、食べ歩き、写真・カメラ(一眼レフ)、珈琲、パブリックスピーチ(トーストマスターズ)、英語、読書、レザークラフト、ミシン(帆布)、ギター、フルート、ドラム、合唱、海外旅行、温泉巡り、ツーリング、ドライブ、ジャズ
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